2014年8月放送の「もて声倶楽部」に提供したボイスドドラマ用のシナリオです。

朗読劇、ボイスサンプル、劇としての上映、映像化、オーディオドラマ化、YouTubeの動画のシナリオとしてご利用いただいて構いません。
特にご連絡いただく必要はありませんが、作品として公開されるのでしたら、教えてくれたら拝見させていただきます。

※著作権は放棄していません。
※シナリオそのものを配布したり、販売するのはご遠慮ください。
※こちらのシナリオを利用したことによって生じた不利益等には保証を行いません。
※商用利用の場合は、お手数ですがご一報いただけると助かります。

人物

心菜(12) 負けん気の強い女の子
大洋(12) 地元の少年(いとこ)


心菜(MO)「飛んだ。男の子の体は、回転しながら宙を舞い、しぶきを上げて、水の中へ消えた。あんな高い橋から飛び降りて、怖くないんだろうか?この川、どの位深いんだろう?」

大洋「もういいだろ?帰ろうよ!心菜!」

心菜(MO)「横にいた大洋が抗議の声を上げた。私のいとこで、この四万十町に住んでいる。私は○○(演者の出身地で)育ち。夏休みだから、弟と2人でおばちゃんち、大洋のウチへと遊びに来た。川も山もこんなに近くて、カブトムシだって、川魚だって、手づかみできる位いっぱいいるのに」

大洋「暑いし。日に焼ける」

心菜(MO)「大洋はちっとも外を案内してくんなくて、あったま来て、DS奪って、やっとしぶしぶ連れてきてもらったのが、沈下橋」

大洋「心菜〜。かえろうよぉ」
心菜「上がってこないんだけど」
大洋「川海老でも探してんじゃない?」

心菜(MO)「大洋のぽっちゃりした色白の顔には、ぬぐってもぬぐっても、汗が流れおちている。視線を川の方に戻した。男の子はまだ、上がってこない」

大洋「なに心配してんの?大丈夫だよ。アイツら暇があれば、沈下橋から飛び込んでるんだよ?おぼれたりしないって。ほら!噂をすれば」

心菜(MO)「男の子の頭がひょこんっと飛び出してきた。橋の上にいる仲間達から拍手が上がる。男の子はなんて事ないって表情で、岸に向かって泳ぎ始めた」

大洋「もういいでしょ?帰ろう心菜」

心菜(MO)「冗談でしょ」

大洋「え?……ちょっと。心菜。どこ行くの」
心菜「飛ぶの!アタシも!」
大洋「え?」

心菜(MO)「せっかくここまで来たのにさ。冷房の効いた部屋でゲームしてても、意味ないじゃん!そんなんちっとも夏休みっぽくない。私はズンズン橋を渡っていく」

大洋「ちょ、ちょっと。待って。心菜。僕のDS。飛び込む前に僕のDS返してぇ〜」

心菜(MO)「大洋の声を背に、私は走り出した」