2014年12月放送の「もて声倶楽部」に提供したボイスドドラマ用のシナリオです。

朗読劇、ボイスサンプル、劇としての上映、映像化、オーディオドラマ化、YouTubeの動画のシナリオとしてご利用いただいて構いません。
特にご連絡いただく必要はありませんが、作品として公開されるのでしたら、教えてくれたら拝見させていただきます。

※著作権は放棄していません。
※シナリオそのものを配布したり、販売するのはご遠慮ください。
※こちらのシナリオを利用したことによって生じた不利益等には保証を行いません。
※商用利用の場合は、お手数ですがご一報いただけると助かります。

◯人物
佐々木 男子高校生
田神  男子高校生。佐々木の友人


佐々木(MO)「クリスマスを明日に控えたその休日。オレは駅前のショッピングモールにいた。付きあったばかりの、めっちゃくちゃカワイイ彼女との、クリスマスデート……。な、筈もなく。同じクラスの友人、田神の買い物に付きあっていた。(芝居がかって)オレには好きな人がいる!クリスマス気持ちを伝えたい、ソイツが喜びそうなプレゼントを添えてって……、ま、そりゃ、ご勝手に。健闘を祈る。で、話は終わらず、趣味のいー俺様が、田神の恋のアシストに駆り出されたってわけ」

田神「佐々木ぃ。ちょっとこれ見てよ」

佐々木(MO)「田神は厚手のマフラーを、オレの目の前で広げた」

田神「よくない?」
佐々木「いーいー。めっちゃカワイイ」
田神「ちゃんと見ろって」
佐々木「見てるって。わっかんねーんだよ。オレには服の事なんざ」
田神「お前の好みでいんだって」
佐々木「じゃばぁっちり!」
田神「まじで?」
佐々木「まーじで」
田神「(嬉しそうに)買ってくる」

佐々木(MO)「そそくさとレジへと向かう田神の足取りは、軽やかっていうか、跳ねてるっていうか、ホップステップジャンプで、そのまま空に舞い上がっていきそうで、あぁ、俺たちは恋をすると重力すらもナシにできるんかって、ちょびっと感動した。年が空けてすぐ、オレは17になるのに、そこまで誰かを好きになった事なんてないから。田神の浮かれっぷりは羨ましい。」

田神「わりぃ」
佐々木「うぇーい」

佐々木(MO)「会計を済ませ戻った田神と店を出る。田神の手にはクリスマス仕様の深みのある赤い紙袋。(温かく)田神の恋が、うまくいくといいな」

田神「佐々木?」
佐々木「ん?」
田神「受けとってくれ!」
佐々木「は?」
田神「これ、このプレゼント」
佐々木「は?え?でも、それ」
田神「オレの気持ちと一緒に、お前に受け止めて欲しいんだ」
佐々木「はぁっ?」
田神「オレが世界で一番好きなのは、佐々木。お前だからっ!」

   (間)
佐々木(MO)「主よ。あなたは何故、罪なき善良な男子高校生にかくも奇妙な試練を与えるのでしょう」

                 終