監督と俳優のコミュニケーション術 なぜあの俳優は言うことを聞いてくれないのか

今回の撮影直前に読み返しました。
「人の現場を見る」という機会がほとんどないので、この本に書かれている数々の現場でのエピソードはとても興味深く読む事ができました。

「映画監督」というと、まるで王様のように現場に君臨し、権力と腕力と大声で鬼軍曹のごとく現場を管理する人
というイメージがあると思う。
少なくともボクにはあったし、どう頑張ってもそういう監督にはなれそうもない事に若干の引け目を感じていたのですが……。

この本を読むと、それは間違いで
サーバント・リーダー的なアプローチを取った方が結果的に上手く回っていく事が多いんだな、という事を感じます。

現場の空気を良くするために積極的にスタッフ、キャストに声をかけ
「なにか判らない事とか、不安に思っている事はないですか?」と聞いてまわる。

鬼軍曹というよりは御用聞きのようなイメージで、
少し監督をするということへの気負いを減らす事ができたのです。

バダム監督の数々の失敗談や、咄嗟の機転でトラブルを回避した話、
役者、監督へのふんだんなインタビュー、
演技への演出方法といった技術面での解決方法まで

硬軟取りまぜて、役者と現場で向きあうためのノウハウを吸収できる、
監督、監督志望者必読の良書
だと思います。