『野ブタ。をプロデュース』 by 白岩玄
人へ与える印象を常に計算して、熱すぎず寒すぎず、ぬくい温度で、友人とも、恋人(?)とも付き合ってきた学校の人気者、桐谷。
キモい転校生、信太(シンタ)に、弟子にしてくれ、と頼まれた彼は、
信太を、人気者にプロデュースする事を思いつく。
何の取柄の無い人間でも、上手くデコレーションする事で、あっという間に人気者になる、というのは、テレビで「おバカキャラ」なるモノが流行る昨今、体感として、理解できる。
実は作品テーマも、エピソードも、これといって目新しくもないのだが、それでもこの作品が愛らしいのは、桐谷の人との付き合い方のスタンスが、とても自分に似ていたなぁ・・・と感じたから。
近すぎれば鬱陶しくて、あまりに遠いと寂しくて。
程よく楽しく、程よく自由に、を求め、その状態に甘える桐谷は、かっての自分を見るようで、とても気持ちがよってしまうのだ。
甘くて、青くて、とても可愛い小説でした。
女性よりも、男性に、しかも自分は少し捻くれてます、という自覚がある人にオススメ。

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